2016年5月14日土曜日

新人研修(画像から見る運動障害~外側運動制御系~)

今年度も新人研修を行うこととなった。

今年度は前年度のものに加えて、脳画像に関する分野を担当することとなったので、その内容についてまとめていきたいと思う。


●姿勢・運動に関わる神経システム●
 以前にもブログで書いたことがあるが、我々が行う運動や姿勢のコントロールを行っている神経系は大きく2つに分類される。1つ目は主に姿勢筋緊張の調整に関わる内側運動制御系で、もう1つは随意収縮に関わる外側運動制御系である。詳しくはこちら

今回は外側運動制御系の主力である外側皮質脊髄路についてまとめたいと思う。

●外側皮質脊髄路●
 外側皮質脊髄路は運動野である4野を起始とし、延髄の錐体で交差し対側の背側索を下降する。経路は下記に示す。(イラストで分かる神経症候より)

●脳画像●
 MRI画像上の外側皮質脊髄路を下記に示す。図に示した領域に病変があると反対側の随意収縮の障害が出現する。

 
 
 
脳画像から運動障害を予測すると共に、機能予後に関しても判断する必要がある。機能の改善が見込める場合は、代償動作の獲得を目指すのではなく、機能改善や効率的な動きの改善に向けたアプローチが必要である。

以上、脳画像から見る外側運動制御系の障害についてのまとめを行った。


本日はここまで。

続きはまた次回。。。

書籍の紹介
脳卒中片麻痺患者に対する理学療法




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